慢性腎臓病
慢性腎臓病(CKD:chronic kidney disease)について説明します。
診療の流れ
➀現状の把握と原因検索の検査を行います
②結果や状況で、さらなる検査や治療を検討していきます
大事なこと
・かなり進行しないと症状が出ないこと
・進行した場合は改善させるための治療が困難なこと
・症状がないうちに発見・治療をすることが重要であること
・健康診断などで蛋白尿、クレアチニン(Cre)上昇、腎機能障害などの結果が出た場合は、ほうっておかないようにすること
慢性腎臓病について
慢性腎臓病とは、慢性(3-6か月以上)的に蛋白尿、腎臓の働きの低下、腎臓の形の異常などを認める状態とされます。
別に記載した慢性糸球体腎炎や慢性腎不全(
糸球体腎炎、
腎不全 参照)を含めた病気の概念になります。
この概念が提唱された理由としては
・世界的にも、国内でも透析患者さんが増えていること
・早期発見・早期治療が必要なこと
・軽度のクレアチニン上昇でも腎機能の低下を認めるので認識する必要があること
などです。
検査について
・尿検査(特に蛋白尿の有無)→ 糸球体腎炎の有無の推定
・血液中のクレアチニン → 腎機能の評価(eGFR)→腎不全の診断
・CTやエコーなどの画像検査 → 腎臓の形の異常などの診断
などで異常がある場合に診断します。
治療について
治療は慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、その他の形態学的異常など原因や状態により、それぞれ異なります。
症状で判断するのではなく、健康診断などの定期的な採血でクレアチニン値の確認、尿検査で尿蛋白や血尿の有無の確認をしていくことが大事です。異常を指摘された場合は、ほうっておかずに受診するようにしてください。